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煽動者 ジェフリー・ディーヴァー

ナイトクラブのライブ中に火災を思わせる異臭があった。会場を満席にしていた客は会場から出ようと出口に詰めかけたパニック状態になった。結果、死傷者を出した。異臭は建物の外から意図的に送り込まれ、非常口がふさがれ、事故ではなく意図的に起こされた犯罪であったことがわかった。
キャサリン・ダンスは捜査を担当し、同時に再発防止対策も講じるが、群衆のパニックを利用する犯罪は再び起きる。


Amazonの『煽動者』のページ

閉塞された空間で人が命の危険を感じて恐怖の虜になったときに取る行動を想定して仕掛けられる犯罪というのは斬新。

一方、過去に読んだディーヴァー作品と同様、犯人はサイコパスのようであるが、残虐な行為で事故の要求を満たす以外は理性的行動を取る。というより、その実行のために、徹底的に計画を練り、状況を合理的に判断し、計画をうまく進めるためには衝動をコントロールすることができる。
そこが恐ろしさを増加しているのだが、同時に面白さを強化してもいる。

他のキャサリン・ダンス シリーズと同様、キャサリン・ダンスには処理しなければならないその他の問題がいくつか持ち上がる。
その中のひとつ、ダンスの恋愛問題。ダンスの決断に、人間性の疑問を感じた。日本では、ヒロインが取る行動として理解されるだろうか。文化的違いなんでしょうかね。

このシリーズは、キネシクスとしてダンスが巧妙な犯罪者と対峙するというところが一番の見所と考えていたが、今回、それが顕著に発揮されるシーンはなかったなあ。単にダンスがキネシクスを用いて、相手の白黒を判断したり、相手の心理状態を読んだりするぐらい。
だからといって、面白くなかったわけじゃない。

日系人と日系人の強制収容所が出てくる。
戦争中に日本人・日系人にアメリカが政策で行ったこと。『パズルパレス』の原爆投下、NHKのドキュメンタリーの第442連隊戦闘団と日系人強制収容。ここのところ続いている。

約2年ぶりのキャサリン・ダンス シリーズ(そして、ジェフリー・ディーヴァー)。
読み始めてすぐ怖さ、気持ち悪さが私の許容範囲を超えていると思った。それで、もう嫌だと。
でも、読み終わって考えると、人が死ぬところや死んだ様子の描写には、そうそうグロテスクなところはない。
じゃあ、なんでそう感じたかと考えると、ディーヴァーの筆力ゆえなのだろう。つまり、本作はスリラーとして高レベルのスリルを提供している。
(けれども私はスリラーがそんなに好きじゃないんだな、きっと)
THEME:海外小説・翻訳本 | GENRE:小説・文学 |

ボーン・コレクター ジェフリー・ディーヴァー

古い時代のニューヨークで起きた連続殺人事件に影響された犯人が、その殺人をなぞって現代のニューヨークで連続殺人を犯す。骨に異常な執着を示す犯人はボーンコレクターと称され、JFKからのタクシー客を皮切りに、ターゲットを見つけては次々と残忍な方法で殺害を企てる。
事故により四肢障害者となっているリンカーン・ライムは、元同僚の刑事の依頼を受け、鑑識の仕事に復帰した。第1の殺人現場に立ち会ったアメリア・サックスを助手として。
微細証拠は上がり、次の犯行を暗示する物品も見つかるのだが、犯人はアジトにさえ指紋を残さないという周到さだった。

ボーン・コレクター Amazonのリンク



傑作という話だったので、読んでみた。でも私には苦手な要素が諸々。
相変わらず、連続殺人犯は、気色が悪い趣味。作中に古い殺人事件の記録の本からという引用が多々ある。鑑識結果や証拠品やそこから推定される犯人像、犯行手段を示す表が、何度も何ページも表示される(これは、親切ではあるのだが)。リンカーン・ライムは、最後まで死にたいとごねている(それも事故による四肢麻痺という人物像では無理はないが)。
そういうのが気持ちよくないし、めんどくさい、私には。

最後に犯人が判明するときには、「え、過去にそんな不甲斐ない行動を取っていた人物が、犯人になり得ないでしょ」と思った。人物像として説得力ないな。

過去のジェフリー・ディーヴァー4作で、睡眠時間が削られることが多々あり、それは結局仕事に影響してしまっていた。これはいけないと寝る前の読書中に、目が自然に閉じたら、即、本を閉じてライトを消して寝ることにした。それで、読むのは1日数ページになり、読み終わるまでずいぶん時間が掛かった。
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ウォッチメイカー ジェフリー・ディーヴァー

殺人現場に月齢表示のあるアンティーク時計を残していく殺人者。通称、ウォッチメイカー。街で知り合った相棒と手を組み、拷問の手法を用いた残忍なやり方でターゲットを次々殺そうとしている。
四肢麻痺の障害者、リンカーン・ライムとアメリア・サックスのペアを中心のグループで鑑識と捜査にあたり、犯人の次の犯行を予測し、阻止し、逮捕を目指す。
一方、サックスは、刑事として初めて捜査の仕事を担当し、ウォッチメイカーの事件と平行して取り組む。





キャサリン・ダンス初登場作品ってことで、読んだ。3作読み尽くし、あの刺激の強さに中毒状態だった。好きなのか、嫌いなのかよくわからないけど、キャサリン・ダンス シリーズを読んでからは、他の作家の小説がぬるく感じてしまって。
これも睡眠時間を削られた(寝る前の読書が、なかなか眠れなくなった)そして、次の日の仕事の能率に差し支えてしまうという。恐ろしい作品!

正直、リンカーン・ライムは好きじゃない。そもそも、四肢麻痺って設定って何のため?
それでも、ダンスのシリーズと同等のスクリューコーク的展開は、スリルがいっぱい。こだわりのある犯人というのも、嫌だけど共感しやすい。

大切な場面で、ダンスが尋問を担当しなかったのは、「何で?」って思うよね。そこは、ちょっとお粗末かな。
でも、ダンスのシリーズのように3/4ぐらい読み終わった時点からのどんでん返しの連続は、夢中になる。

サックスのお父さんの疑惑の一件は、「やっぱりね」っていう落着の仕方。

ボーンコレクターで出てきたという登場人物がいて、そちらを読んでいないという疎外感が。でもボーンコレクターを読んだところ、それほどの登場の仕方ではなく、サックスとの交流も深いものでもなく、読んでなくても何の差し支えもなかった。ただ、そう感じただけ損をしたという感想。

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シャドウ・ストーカー ジェフリー・ディーヴァー

ケイリー・タウンは、若く美貌にも才能にも恵まれたカントリーシンガー(シンガーソングライター)。キネシクス分析を専門とするカリフォルニア州捜査局捜査官であるキャサリン・ダンスが休暇でタウンのホームタウンを訪れた際に友人のケイリーに再会。
その再会の場にタウンのストーカー、エドウィン・シャープが現れた。
やがて、タウンの携帯に見知らぬ番号からの電話が掛かって来て、タウンの曲<ユア・シャドウ>の1番のみが聞えて、通話が切れた。その後間もなく、タウンのローディーのボビー・プレスコットが何者かに殺された。
さらに電話が掛かってきて予告のように<ユア・シャドウ>の2番のみが流れた。


シャドウ・ストーカー

原題は『XO』、キス&ハグ。くだけた英文の手紙/メールで愛情を示す結語として使われる。ケイリー・タウンがファンレター/メールに対し、同一の内容で返信に使った手紙/メールの結語に使ったもの。それをタウンがシャープに対し特別な愛情を抱いていると妄想するに至ったきっかけになったという。

キャサリン・ダンス シリーズの第1作『スリーピング・ドール』のダニエル・ペル、第2作『ロードサイド・クロス』のトラヴィス・ブリガムと同様、問題の人物、エドウィン・シャープも非常に頭が切れる。そこで、ダンス対シャープの頭脳戦という様相。なのだが、今までの作品のパターンから、こんな風になるんじゃないのと予想される部分もある。そこをディーヴァーがかわして、驚きの展開に。

そして、またどんでん返しが、ぐるり、ぐるり。結局、こうなるんだー。

ダンスの恋愛もぐるり、ぐるり。本作では、第2作で捜査協力者だったボーリングがダンスの「恋人」になっている。だけど、ボーリングとの関係に疑問符が投げかけられ、下院議員秘書のピーター・シメスキーが現れ、第1作からのマイケル・オニールも登場。

最後のミステリー以外の部分のまとめが「えっ?」って感じ。

キャサリン・ダンス シリーズ、クオリティーが下がっているわけではないのだけど、若干、どんでん返し慣れしてしまったかな、自分。

どんでん返しっていうのは、とりあえずいったん解決しながら進行しないと成り立たないってことに気がついた。ポアロなど、従来型ミステリーだと、容疑者リストがあって、そのリストの中で誰が犯人か、最後の種明かしの長広舌まで読者が考えさせられるわけだけど、そうじゃないパターンがあって、ダン・ブラウンのロバート・ラングドン シリーズなんかもそう。こういうパターンって増えているのだろうか。このパターンだとミステリーっぽくないと感じるのは正しい(カテゴリーがミステリーではない)のか、自分が古いのか。
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ロードサイド・クロス ジェフリー・ディーヴァー

パトロール警官がハイウェイの路肩にロードサイド・クロスを見つけた。ロードサイド・クロスとは犠牲者を弔って事故現場に簡易的に設置される十字架で、一緒に花やぬいぐるみなどが置かれることもある。
この警官が見つけた十字架に入った日付は翌日付だった。そして翌日、事件が起きた。地元の高校生、タミー・フォスターが襲われ、すんでのところで溺死を逃れた。
キネシクス、すなわちボディランゲージ分析の専門家であるキャサリン・ダンスは被害者のタミーに事情聴取を行った。タミーは自分を襲った者の人相を見ていないと言ったが、ダンスはそれが犯人からの復讐を怖れた嘘であると見抜く。ダンスは大学で教授をしているコンピューターの専門家、ジョン・ボーリングの力を借り、タミーが怖れる相手がタミーと同じ高校に通うトラヴィス・ブリガムであることを突き止める。タミーは社会派ブログ、チルトン・レポートの書き込みで、トラヴィスをキモオタとして中傷していた。そのブログのある記事では、匿名だがトラヴィスが交通事故を起こし、同乗の高校生二人が志望したことに触れていた。
ダンスはトラヴィスの家に事情聴取に行った。その直後、トラヴィスは消息を消した。ダンスら捜査当局は、トラヴィスの行方を追った。
しかし、トラヴィスは見つからず、二人目の犠牲者が出た。

そんな中、ダンスの母、イーディー(看護師)が、入院していたダンスの部下、ファン・ミラーの希望に応じて薬剤の調整で尊厳死させたという容疑で逮捕された。



今回もどんでん返し2回。注意深く読めばヒントが提示されていたのだけど、とにかく先を知りたくて飛ばし気味に読んだので全く気がつかなかった。
ファン・ミラー殺害の真相は、かなりアクロバティック。これが独立した作品だと考えると、そんなのありかいって思う。まあ、こっちはおまけなんだから、いいけどね。

夫を亡くして2年目のダンスが恋をしたくてたまらないときがあるって、米国人女性ってそういうもの?って思ったが、もしかしたら、これは、日本の男性作家が日本人女性を主人公にしたときに感じるような男性の願望が反映された女性像という可能性もある。
ダンスの男性の知り合いに過剰反応する、息子のウェスがオニールに続いて、ボーリングにもOKサインを出した。こちらもおまけだけど、作者は結構力を入れているもよう。

舞台のカリフォルニア州モントレー(本書の訳では「モンテレー」)。風光明媚なところらしい。私にとってはモンタレー・ポップ・フェスティバル。大学の英語ドラマ聞き取りの宿題で「ペブルビーチ」が何だか(地名だということが)わからなくて悩んだこともあった。

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スリーピング・ドール ジェフリー・ディーヴァー

カルト的なグループのリーダーだったダニエル・ペルが服役中に、取り調べを受けた。その取調官が、キネシクス(しぐさやことば遣い/トーンなどから相手の心理を読み取る)のスペシャリストのキャサリン・ダンス。ダンスは取り調べ後間もなくペルが脱獄を計画していることを見抜いたが、結局脱獄。ペルは協力者や逃亡の過程で近づいた人間を心理的に操りながら、殺人や盗みを繰り返し、目的を果たしていく。ダンスはペルを捕まえようと捜査の陣頭指揮を取る。

スリーピング・ドール〈上〉 (文春文庫)スリーピング・ドール〈上〉 (文春文庫)
(2011/11/10)
ジェフリー ディーヴァー

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スリーピング・ドール〈下〉 (文春文庫)スリーピング・ドール〈下〉 (文春文庫)
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キャサリン・ダンスシリーズ第1作。というのは、これがリンカーン・ライムシリーズのスピンオフということ。
でも、それは特に意識せず読める。

ダンスはもちろん、ペルも人の感情を読むに優れている。目的を果たすために、最も効果的なことばや行動を選んで実行していく。自分の感情に流されることなく。
乾いているなあ、特に日本のミステリーに比べてと思ったのは、その辺が理由か。

ペルの場合は、嘘をつきまくり、人を襲ったりしながら目的を果たしていく。
私には、目的のために効果を上げる方法を考えられるスマートさも、感情では動かないという自制心も欠けている。だからこそ魅力を感じ、そこが面白かった。
特に後半はどんでん返しがいくつかあり、おおおーーーって感心。

すでに、キャサリン・ダンスシリーズ第2作、ロードサイド・クロスを読み始めた。タイトルのロードサイド・クロスとは、事故があった道路端に犠牲者を悼む者により簡易的に立てられた十字架のことだそう。日本だと、単に花束とか、お供え系の物だけだけど、アメリカじゃ、十字架を立てるんだね。このロードサイド・クロスというモチーフが、怖ーい使われ方をしている。
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プロフィール
自分的に人生で一番の読書ブーム到来。 忘れっぽいので、読んだ本のログをとることにしました。 題名だけじゃ、内容を覚えられなくて、読んだことすら忘れるほどの忘れんぼ。
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