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特捜部Q―知りすぎたマルコ ユッシ・エーズラ・オールスン

マルコはゾーラが率いる一族(クラン)でゾーラの命令のもと、スリや物乞いで生活していた。稼ぎの少ない同じ一族の少年がそれをとがめられ折檻されることについて止めるようにゾーラに頼みに行った後、ゾーラがマルコに障がいが残るようなけがをさせるように命令していることを知った。マルコはすぐに一族が住む家から逃げ出した。その途中に一族の重大な秘密を知り、それを知ったゾーラはマルコを見つけ出して殺すように命令した。

一方、コペンハーゲン警察のカール・マークが率いる未解決事件捜査専門チームである特捜部Qでは、外務省上級参事官、ヴィルヤム・スタークの失踪事件を追うことになった。

 
Amazonの『知りすぎたマルコ』検索結果ページ

冒頭から、カメルーンの善良な開発援助プロジェクトのリーダー、ルイ・フォンが殺される。いやあな展開だ。
そして鋭敏で優秀なスタークがフォンの携帯からのショートメッセージから異変を悟り調査をしたところまでは物事が良いほうに向かっているという気持ちの良さを感じながら読んだ。しかし、その上司がフォンの殺害に関わっていて、共謀者がスタークの始末を確約するという流れに、はらはら。さあ、どうなっちゃう?と。

特捜部Qでよく出てくるけど、特に後ろ暗いところがあるわけでもない普通の市民が脅かされて警察には言わないというのが、これでも出てくる。特捜部Qに限らず欧米の小説でよくあるよね。なんで?人々は警察に対する信頼性が低い?犯罪者のことばに惑わされやすい?日本人だったら、「警察に言ったら~の命はない」なんて言われてもたいてい警察に言うよね。

一人になって悪事に手を染めないで前向きに生きようとするマルコ。しかし、ゾーラのクランやプロの殺人者に追われる。マルコを応援しようと思わない人はいないだろう。早く、カール、なんとかしてと願いながら読んだ。

悪事に手を染めた外務省高官やら銀行の幹部は、普通に捕まろうと、そうでなくどうなろうと知ったものではないというところだが、最後は意外な展開だった。

特捜部Qの新メンバー、ゴードン・タイラーは本編からだった、たしか。いいとこのぼんぼんらしい。ローサのことを気に入っている。
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吊された少女

バルト海に浮かぶ島、ボーンホルムの警官、ハーバーザートから未解決事件を専門に捜査する特捜部Qのカールのもとに電話がかかってきた。カールがすげなくあしらうと電話は切れ、「特捜部Qが最後の希望だった」というメールを送信してきた。翌日ハーバーザートは自身の退官式の最中に拳銃で自殺を遂げた。
特捜部Qは、ハーバーザートが死ぬ前まで何年も執拗に追っていた事件を引き継いで捜査せざるを得なくなった。
その事件はひき逃げ事故として処理されていたが、ハーバーザートはひとり殺人事件と考えて捜査していた。
この上なく美しく魅力的な娘が車に跳ねられ、その勢いで近くの木に跳ね上げられ逆さ吊りになって亡くなったと考えられたが、殺された後、吊された可能性も否定できなかった。



ちょっと人が死に過ぎじゃないか。読み終わってそう思った。「吊された少女」(年齢からして「少女」とは言えないだろうと思うけど)、ハーバーザート、ハーバーザートの息子、それから、それから…物語が進行しているうちだけで6人。「吊された少女」を含め過去に殺されたとされる者が3人。たしか。

それに特捜部Qの犠牲も大きい。アサドのけが、ローラの持病の悪化。
それを考えるとハーバーザートは非常に迷惑な人物。最後のほうに見つかるハーバーザートの手紙を読んで、ひどいよ!許せない!と思った。犯人より誰よりね。

犯人は意外な人物。


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特捜部Q-カルテ番号64 ユッシ エーズラ・オールスン

1985年11月、ニーデ・ローセンは、医師や上流社会の人々が集まるパーティー会場の夫とともにいる場で人々の目の前で過去を暴かれた。ニーデの人生を台無しにした男によって再び。
2010年、カールのアシスタントであるローセが同時期に複数の失踪事件が発生していることを発見した。この謎の解明に向けて特捜部Qが調査を開始した。


Amazonの『特捜部Q―カルテ番号64―(上)』のページ

本編の殺人者は女性。生い立ちは不幸ではあるが、それで殺人が正当化されるものでもない。
しかし、殺人までの過程が描かれると、うまくいきますようにと願ってしまう。
最後の方で驚きのどんでん返しあり。でも、それでよかったーっていうものでもない。

今回ローセがなかなかの活躍ぶり。
またローセについては、多重人格者ってことで、確定。そういう障がいだと聞くと安心する。嘘ついて演じているわけじゃないということがわかって。
今後また別人が登場してくるんでしょうね、わざわざこんな設定にしたってことは。それが効果的に話を盛り上げるものであってほしい。

アサドはますます謎のある人物に。もういい加減、その秘密を明かしてほしい。
また特捜部Q付きの雑用係の身分のままで、大けがしちゃった。普通だったら組織として大問題になるよね。入院のせいで任命されていない仕事をしていたことが明るみに出て、労働基準法関係でも、違法捜査の面でも。デンマークなら日本とその辺変わらないんじゃないかと思うけど。小説だからいいんですかね。

また、カールが恐ろしく気の毒な条件で離婚した(しようとしている?)んだけど、それがデンマークの法律を鑑みてそこそこ妥当なものなのだろうか。義理の息子の養育費を半額負担とか。それでもカールはハッピーらしいんだけど。

毎度、皮肉に笑える部分がちょこちょこ挟まれているというのもこのシリーズの魅力だが、今回はサーアンソン女史が研修で急に変わっちゃったというのが面白かった。

上巻は寝る前ちょっとずつ読んでいたが、下巻はほぼ一気に(眠れなかったから?面白くて眠れなくなった?)
毎度鉄板の面白さ。
本編は今までより陰湿さ、悲惨さを感じなかったのだけど、それは私が陰湿さ、悲惨さに慣れてきたせい?

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特捜部Q ―Pからのメッセージ― ユッシ・エーズラ・オールスン

絶望的な状況の中で書かれて、海に放たれたボトルメッセージ。巡り巡って、それがコペンハーゲン警察で未解決事件を取り扱う特捜部Qのもとに。
長い月日が経っていたせいで、メッセージの判読は極めて困難。そしてそれがいたずらではなく本当にあった誘拐事件なのか、あったとすれば被害者はどこにいる誰なのか。調べを進めても、被害届は出ていないことがわかった。





解説で「調子に乗って筆が走った作品」というのがわかる。今までで一番読みやすかった。

犯人は生い立ちから人格に異常を来した男。子供の頃、現在の生活、新しい犯罪の進行まで描かれる。息をするように良からぬことをする。こちらとカールらの捜査のコマが組み合わさり、どうぞ、カールたち間に合ってと祈るような気持ちで読んだ。毎度陰惨で残酷な場面が多々あるが、今までの作品から最後はそこそこハッピーエンドということもわかっているので、ある面安心して読める。

キジ殺しで登場したローセが今回はほとんどお休みで、代わりに双子の姉のユアサが登場って、ちょっと話をややこしくしすぎではないかと。

私のお気に入りのアサドがちょっとややこしい人に。アサドの秘密は早く明かして、有能なアサドを正式に捜査員にしてあげて。
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特捜部Q キジ殺し ユッシ・エーズラ・オールスン

未解決事件を専任であたるコペンハーゲン警察本部内の部門である特捜部Qのデスクに解決済み事件(犯人がすでに服役中)のファイルが置かれていた。誰がいつ持ってきたのかがわからない。

特捜部Qの責任者である警部補カールが、その事件の調査を開始すると、どこからか警告・脅迫行為があり、上部からの捜査停止命令が下る。

新たに浮かび上がった容疑者は同じ寄宿学校に通っていたグループで、ほとんどがデンマーク実業界で成功している者たちだった。


Amazonの『特捜部Q キジ殺し』のページ

犯人グループは6人中5人が病的な嗜虐性を持った者たちで、その描写には胸が悪くなる。かんべんして~~~と叫びたいところだが、もうシリーズを読み始めてしまったのだ。簡単にはやめられない悲しい性。

キミーは『ミレニアム』シリーズのリスベットを思い起こさせる人物。俊敏で賢くワイルドでパワフルな女性。既成の道徳観を持ち合わせていない。ただし、リスベットよりは一回り以上、上の世代。

捜査の陣頭指揮と聞き込みとを同時に行い着実に真実に近づいていくカール。

指示どおり以上の調査とカールと同行の聞き込みでは核心に迫る質問で相手の本心を突くアサド。雑用係から正式に捜査員に昇格させてあげればいいのに。

そして新人のローセ。仕事はきっちりこなすようだけど、読んでいて楽しい人物ではない。

カールが元部下で寝たきりのハーディ本人の求めに応じて、(うまくいけば)病院から自宅に引き取るということは、次作以降、ハーディがブレインとして加わるということ。これには期待したい。寝たきりなのに今までもハーディはカールに重要な助言をしてきた。

ハーディが来るということで、カールの義理の息子が自分の母親のところに戻るかもしれない(それを母親が憤慨しているってどういうことかと思うが)というのは歓迎。『檻の中の女』では手に負いがいたい義理の息子を押しつけられているカールを気の毒に思っていたし。でも、それを理由にカールが別居中の妻(毒婦)からさらなる出費を求められるという展開もあるかもなんて、架空の人物について空想の心配をする。

グレートデン、ダニッシュと本作は、ちらっとだけど直接的にデンマークっぽいものが出てきた。
デンマーク人はやっぱダニッシュをよく食べているのかしら、ローセみたいに。こういうローカル性のある描写が出てくると、その国や地域のことがちょっとわかった気になれて楽しい。

次は『Pからのメッセージ』。文庫は上下巻になっているということは、これ(600ページ余り)よりさらにボリュームがあるのね。
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特捜部Q 檻の中の女 ユッシ・エーズラ・オールスン

コペンハーゲン警察本部に未解決事件を解決するための特捜部Qが開設された。
切れ者だが組織にとって扱いづらい警部補のカール・マークがたったひとりでこの部門で捜査にあたることになった。
調査することになったのは若い美貌の民主党副党首、ミレーデ・ルンゴーの失踪事件。


Amazonの『特捜部Q ―檻の中の女―』

カールの捜査を中心にした行動と、失踪前からのミレーデの行動が平行するように描かれる。(ただしプロローグには失踪後のミレーデが描かれている)

掃除とかコピーとかの雑務係として配属になったシリア移民のアサドが結局カールの補佐として大活躍。
警察の仕事が大好きだと言い前向きに張り切りまくるアサドに好感。期待以上に有能なのだが、終盤、有能すぎてその出自が怪しくなるという。解説によると、シリーズが続くにつれ、少しずつアサドの正体が明かされるという。そりゃ、楽しみ。読むよー。

捜査で、1人の部下を亡くし、もう一人が病院で寝たきりとか、離婚に応じてくれない(別居中の妻恋人と同居している)の思春期の連れ子と同居中とか、複雑すぎるカールの状況も次作以降に生きてくるのかなあ。本作では、カールが気の毒な気がした。同時に、北欧っぽい感じも。そこは魅力。思い込みかもしれないけど。

ミレーデの状況は残酷すぎてやっぱりつらい。でもこういう設定も北欧っぽいっていうか欧米だなって感じた。監禁系って日本人が書くものと雰囲気が違う。

本格サスペンス+ミステリー+警察小説+デンマークを味わえて、満足。
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プロフィール
自分的に人生で一番の読書ブーム到来。 忘れっぽいので、読んだ本のログをとることにしました。 題名だけじゃ、内容を覚えられなくて、読んだことすら忘れるほどの忘れんぼ。
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読み散らかしています。
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