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心とろかすような―マサの事件簿 宮部みゆき

元警察犬で今は蓮見探偵事務所の犬となっているマサが語る事件簿。

心とろかすような
てのひらの森の下で
白い騎士は歌う
マサ、留守番する
マサの弁明


Amazonの『心とろかすような マサの事件簿』のページ

短編だから軽い話ばかりかと思ったが殺人事件も出てくる。

白い騎士の話は悲しいけれど、企業買収で出てくる「ホワイトナイト」の由来を知り、満足。

『パーフェクト・ブルー』からの流れで諸岡進也はもっと登場し、糸ちゃんとの関係も発展していくものかと思いきや、そうでもなかった。

『マサ、留守番する』は、動物虐待がモチーフなので、一番つらいかった。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

満願 米澤穂信

夜警
交番勤務の巡査が殉職した。上司の巡査部長が殉死した部下の配属から死までを語る。

死人宿
去られた元恋人を追って山奥の温泉宿に。その宿は近くに有毒ガスが溜まる場所があり、自殺目的に泊まる宿泊客が後を絶たない。

柘榴

美しく策にも長けていたさおりは、大学のゼミで出会った成海に魅了され、他の女子たちを注意深く蹴落とし、成海と結婚したのだが、成海はとんでもない男だった。

万灯
商社に入社し、海外勤務で順調に実績を上げ、出世しつつあった「私」。冷静で迅速な決断には間違いがなかったはずが、大きく歯車が狂うことになった。

関守
伊豆の峠道に起こった都市伝説の取材で、ほとんど客のない峠のドライブインに立ち寄った。店を切り盛りする年配の女性に都市伝説について水を向けると思いがけず様々なことを教えてくれた。

満願
大学時代に下宿していた家の奥方・鵜川妙子が殺人で裁判にかけられた。弁護士の「私」は、恩義も好意も感じていた妙子の弁護を進んで引き受けるが、妙子は途中で控訴を取り下げ服役した。「私」は事件が正当防衛によるものと考えていた。

満願満願
(2014/03/20)
米澤 穂信

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それぞれが違った味わいでミステリーであり、ホラー。短編ながら、どれも伏線が効いていてトリックや最後の落ちに感心させられた。

今となってはどうしてこれを借りることにすることにしたのかわからない。最初の短編を読んで警察小説だからかと思ったが、残りは警察小説じゃなかったし。受賞か何かで内容紹介を見て図書館で予約して借りた。だが、何が読みたいと思わされたのかが予約から何ヶ月も経った今ではわからないのだ。
単にミステリーと思うと陰気なトーンがなんともやりきれない気にさせられたのだが、「インシテミル」や角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)奨励賞というデビュー履歴からして「ホラー」色の強い作風だということを理解し、何となく腑に落ちた。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

十津川警部 君は、あのSLを見たか

会社の会長(かな)が、誘拐されて、それが、犯人として...と展開だけ考えると、すごい。

十津川警部 君は、あのSLを見たか (講談社ノベルス)十津川警部 君は、あのSLを見たか (講談社ノベルス)
(2010/10/07)
西村 京太郎

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ブレイズメス1990

ブラックペアンの続き。
卓越した独自心臓手術術式を持つ天城幸彦。医者として「そんなのあり?」な倫理観を世良に突きつける。
ともあれ世良は院長からの特命を果たし、モナコから天城を東城医大に引っ張ってくる。
ブラペ同様の、Bien sur!、クサい登場人物(医者たち)が天城の心臓外科専門棟の設立の話にかき乱される。

ブレイズメス1990ブレイズメス1990
(2010/07/16)
海堂 尊

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死ねばいいのに

何者かに殺された一人暮らしの鹿島亜佐美(アサミ)。20代、派遣労働。

まず渡来健也(ケンヤ)が、アサミと特別親しかったわけではないのだが、アサミについて知りたいとアサミの生前にもっとも深く関わり合いがあった人々4人に話をきいて回る。別に事件を解決したいわけではなくてという設定は、興味をそそられた。ケンヤと一緒に探求をしている気分。ではあるが、探求された側から語られる。ある意味、一粒で二度おいしい。ケンヤの正論(?)とケンヤと接する人々、一人一人に異なる苦悩。

語りの人物は毎度変わるのにケンヤの人物像にブレはない。しかし実は、ケンヤが何を考えてどう感じているかはケンヤの台詞とケンヤと接した人物の描写からしか情報が与えられていない。

そして5人目。ケンヤは、アサミの殺人事件担当の刑事に話を聞きに行く。4人目までと同様の調子で、警部補を苛立たせる。そして何のけれんみもなく、殺人を告白する。
6人目、国選弁護士と面会。殺人に至る状況と動機(?)が語られる。

死ねばいいのに死ねばいいのに
(2010/05/15)
京極 夏彦

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GOTH―リストカット事件

短編6つ。ネタバレ御免。

I 暗黒系 Goth
子供の頃、人間がパーツになっちゃってる夢、見たことあんだ。だから、そっちは、まあいいとして、モラルが欠落してる主人公二人ってきついすね。

II リストカット事件 Wristcut
「僕」が、こんな願望を抱いていたとはね。犯人の人間観はシュールだけど、なんかわかる気がした。

III 犬 Dog
過度の愛犬家としては、犬が殺されていくのは辛かったけど、主人公の犬は無事でよかった。

IV 記憶 Twins
色白で髪の長い顔立ちのきれいな双子が、暗い願望でいたずらをする。あんまり気持ちがよくないね。気持ちがわかるだけにね。

V 土 Grave
あーっ、あーっ…て思いながら読んでいて、最初の殺人。で、次の犠牲者の恋人が彼女を見つけたときが、いい。その恋人たちのロミオとジュリエットな最後は、ロマンチックでいい。なんか滑稽だけど。

VI 声 Voice
ラストにふさわしく、やっちまったなぁ。姉妹のエピソードは、やすいが泣いてしまった。


GOTH―リストカット事件GOTH―リストカット事件
(2002/07)
乙一

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THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 | TAGS:

死ねばいいのに 京極夏彦

あらすじ
主人公 渡来健也が、死んだ知り合いアサミの生前に縁のあった人物にアサミについて話をききに行く。
アサミは何者かに殺された。
アサミは数奇な運命の20代の女。借金のかたとして実の母親に暴力団構成員に売られ、派遣先では既婚の上司、同僚に簡単に体を許していた。また隣の女の恋人も寝取る形になった。
健也が話をききに行ったのは、隣人の女、派遣先の不倫男、母親、暴力団構成員でアサミを愛人にしていた男、アサミの殺人事件捜査本部の捜査主任である警部補。
健也はプーでガクもない若者。つまり何も持っていないと同時に何も守る必要のあるものもないという人物の象徴。対してアサミに関し話をきかれにこられた者たちは、健也との対話により、それぞれの立場で生活を営む上での不安、ストレスを口にさせられることになる。健也は「むずかしーことわかんねすけど…」等と、のたまいつつ、核心に迫っていく。そしてラストの決まり文句

「ならさ」
 --死ねばいいのに。

で、バッサリ。

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THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

ブラックペアン1988

病み上がりにて、しばらく毒吐きまくる予定……

面白かったか、面白くなかったか、二択で答えるなら「面白かった」。
でも読んで直後には「読むために費やした時間を返せ」と思った。(ま、たいした時間は掛けていないんだけどね。)話が途中で終わっている感がたっぷりだったので。あと鍵を握るブラックペアンが、「どうもねー」というところがあったし。(特注で、一本ないし少数本、作らせたカーボン製のものに人体に入ってずっとそのままで機能するって品質面での信頼性があるように考えがたかった)
でも、これを完結したものと考えず、シリーズの1作と考え、自作を期待すれば、不満がなくなるのだろう。

小説現代で連載中のブレイズメス1991が、面白く読めるようになったということで極私的な読んだ目的も達成された。ブレイズメス1991は、ブラックペアンの続編。主人公(?)の世良他、共通の登場人物が何人も出てくる。

ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)ブラックペアン1988(上) (講談社文庫)
(2009/12/15)
海堂 尊

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ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)ブラックペアン1988(下) (講談社文庫)
(2009/12/15)
海堂 尊

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巻末の吉川晃司との記念対談での下記の言葉には、まったく同意できなかった。

物語にして何がよかったかというと、一般の人も自分のこととして考えれくれることですね。つまり、誰かに感情移入するんで、結局、医者を擬似体験するんです。たとえば同じテーマをノンフィクションで書くこともできるけど、そうすると、ふーんで終わっちゃう。

登場人物すべてクサいのだ。それぞれが異なる臭さで。自分とは異質のクサさがぷんぷんで移入するどころか入ってけないんだよ。それこそ、読んでもふーんで終わる感じ。
でも、くるっと裏返して、各登場人物にクサいほどのパーソナリティを移植することに成功しているとも言えるのだろう。それが大半の読者を強力に惹きつけるはずだ。

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THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |
プロフィール
自分的に人生で一番の読書ブーム到来。 忘れっぽいので、読んだ本のログをとることにしました。 題名だけじゃ、内容を覚えられなくて、読んだことすら忘れるほどの忘れんぼ。
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読み散らかしています。
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