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機は熟せり ジェフリー・アーチャー

1970年~1978年
バリントン海運会長のエマがヴァージニア・フェンウィックに訴えられた裁判の判決から、ジャイルズが恋したカリンの危機まで。

 
Amazonの機は熟せり検索結果

1970年~1978年というと私の少女時代になる。その頃のサブカルチャーが出てこないので読んでいてあんまり実感なかったけど。(セブのデートはバレエで演目は白鳥の湖だった)
ハリーとエマの息子、セブは私よりずっと年上で、私はその娘のジェシカの世代なんだなと確認。

アーチャーの作品は主人公に試練が数々あるもののそれらを乗り越え大成功。その分、バランスを取るかのようにバイプレーヤーに不幸が襲いかかる。
本作品の場合、ジャイルズとセブが割を食っていないか。女運が悪い。特にジャイルズ。
そう、ジャイルズと言えば、元妻のヴァージニア、活躍というか暗躍しすぎ。一族に関係ないところまで描かなくてもいいのではと思ったり。ジャイルズと結婚していたたから、一族の扱いなんだろうか。それにしてもレディーなのに浅ましい。レディーなんだから、ちょっとはレディーらしく振る舞ってくれてもと思うけど、そういうキャラクター付けになっちゃっているのよね。

次がシリーズ最終。This Was a Man。Amazonにはすでに英語版を読んだ人のレビューが書かれていて、おっと、中身がわかっちゃう…。でも、「なか見!検索」で、6部の最後のクリフハンガーがどうなったか確認。

前回新潮文庫を読んだのはクリフトン年代記の第5部だったはず。新潮文庫は文庫でも紐のしおりが入っているところが便利でいいと毎度思う。
THEME:海外小説・翻訳本 | GENRE:小説・文学 |

マル暴総監 今野敏

北綾瀬署管内で殺人事件が起きた。被害者は半グレの若者だった。刑事組織犯罪対策課の組織犯罪対策係の甘糟達夫は前日に被害者を含めた3人と管内に事務所を構える多嘉原連合の半ゲソ(準構成員)の2人がもめていたところを取りなしていたことから、捜査本部に加わることになった。
捜査本部では前日に二組がもめているところに割って入った白いスーツの男が怪しいとされた、まずはその男を見つけ出すことになった。


Amazonの『マル暴総監』のページ

へたれ警官、甘糟と、暴れん坊将軍を気取った警視総監。
設定がちょっと狙いすぎと思わなくもなかったが、犯人を割り出すまでの道筋は感心した。
THEME:今野敏 | GENRE:本・雑誌 | TAGS:

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 ダヴィド・ラーゲルクランツ

人工知能研究者のフランス・バルデルは、突如アメリカからスウェーデンに戻り、元妻と再婚相手の元から自閉症である息子のアウグストを連れ出し、ストックホルムの自宅に引きこもっていた。公安警察の分析官、ガブリエラ・グラーネから「身に危険が迫っている」と警告を受け、自宅から警察が用意する隠れ家に避難するように言われ、さらに、一種の生命保険だと思ってバルデルが知っている秘密をマスコミに話すように勧められる。嵐のその夜、家に設置したセキュリティー・アラームが鳴り、セキュリティー会社の当直から電話があり、侵入者がいると言われる。
バルデルはミカエル・ブルムクヴィストに電話を掛け、ミカエルは夜中にタクシーでバルデルの家に向かった。

一方、リスベット・サランデルは、NSA(アメリカ国家安全保障局)へのハッキングに成功し、暗号化された内部文書を盗み出した。


Amazonの『ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)』のページ

ミレニアムの続編が出ていた! 私が3(と『ミレニアムと私』)を読んで間もなく。遺稿から書き起こされたものと期待したが、残念ながら違うらしい。出版社からこの作者、ダヴィド・ラーゲルクランツに新たに続編を書き起こす持ち込まれたそうな。
著作者人格権をめぐってはラーソンの事実婚のパートナーと遺族(父親と弟)がもめていたということだったけど、これが出て、「謝辞」に父親と弟の名前が出ていると言うことは、パートナーは負けたということになるのだろう。気の毒。

と、思ったせいかどうか、手にしてからしばらく読む気になれなかった。開くのが重いというか…
でも、読み始めたら、読み進めるのは早かった。
ちょっとネタばらしになる…アウグストにサヴァン症候群の特別な才能があるとわかる、バルデルに身の危険が迫る、リスベットがNSAにハッキングする、ミカエルがバルデルの家に着く、リスベットが殺し屋の手からアウグストを救い出す、NSAのセキュリティー管理最高責任者であるエドウィン・ニーダムがリスベットを追う手掛かりとしてスウェーデンに来てミカエルに会う…それから結末まで、上下巻700ページがあっと言う間。

けちを付けたいところはいろいろある。訳文は重訳だという以前の方がよかったとか、ホルゲル・パルムグレンにリスベットの過去をぺらぺらしゃべらせすぎだとか、リスベットの行方不明の妹の役はこれで正解だったのかとか。

でも、とにかく面白いし、よくできている。
リスベットとアウグストとの心の交流が泣かせる。

これが(スウェーデン語で)出てから、そろそろ2年。5が読みたい。
それと、ラーソンの遺稿の完成版も(結局、遺稿はどうなったんだろう。ダヴィド・ラーゲルクランツが遺稿を読んだという話はまったく出てこないので、今でもラーソンのパソコンの中に入っていて、そのパソコンをラーソンのパートナーが所持しているのだろうか)。
THEME:海外小説・翻訳本 | GENRE:小説・文学 |

殺人者の顔 ヘニング・マンケル

スウェーデン南部の小さな農村で農民の老人が惨殺される。その農村を管轄とするイースタの警察官、クルト・ヴァランダーが事件捜査の指揮を取る。
発見時には重傷ながらまだ息のあった農民の妻は、「外国の」とひと言発して、亡くなってしまう。それが犯人に関することなのかどうかは明らかにしないまま。


Amasonの『殺人者の顔』のページ

スウェーデンが広く外国から移民を受け入れていた時代。そして、元からのスウェーデン人にそれについて不満を持つ者が現れ始めていた時代。
農民の妻のいまわの際のひと言がマスメディアに漏れ、ヴァランダーら警察署は殺人事件捜査と、外国人への攻撃の警戒の両方にあたらなければならなくなる。
さらにヴァランダーの私生活と話はてんこ盛りだが、不思議ととっちらかった感じはない。

北欧小説の主人公たちは、どうしてみんな離婚しているんだ?(ミレニアムのリスベット(独身)を除く)これでもというぐらい気の毒な描写がされがち(ミレニアムのミカエル(島耕作並みのもってもて)を除く)
中でもヴァランダーは気の毒そうだ。さらに元妻を殴っていたり、社会的に情けないことをしたりと主人公にこれはないと思えるような記述が。
それでも随所に活躍するし、オペラ好きという高尚な趣味がなんとか救っている。

それにしても男が女を殴るっていうのも北欧小説に毎度出てくる。特に暴力的とは描かれていない人物たちのDVなんかがね。平均的に日本人より筋骨に恵まれているだろう北欧の男が女を殴るって怖いって毎度思う。

90年代初頭の話だから、スマホとインターネットでコミュニケーションと情報取得ができる現代の話よりじれったいとは思ったものの、シリーズ読むよ。面白かったもん。

THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

土蛍 近藤史恵

短編、中編、4点。

むじな菊

いくら美しくたってほいほいと尻尾を振るわけにはいかない。
菊の花びらのように見えたものが、狢の毛並みかもしれないのだから。


だんまり
男が髷を切られるという事件が連続して起きていた。

土蛍
水木巴之丞がいる中村座の芝居小屋で訳者が首吊りをした。

はずれくじ
ついていない男が富くじを買うことになった。


Amazonの『土蛍』のページ

読みやすい。何冊か読んでいない推理小説がある状況で、翻訳物は日本語で読むとは言え、日本人作家の物よりも理解するのに多くの脳力が必要になる。今まで読みやすく面白いと感じた日本人作家のものさえ、うーん高校生の話か…なんて具合。推理小説を読みたいのだけど、なんだかおっくうな気分。
そんなときにおなじみの近藤史恵、猿若町捕物帳シリーズ。
最初は時代小説ということで、とっつきにくかったけど、それはまったくなくなったなあ。

最後の話「はずれくじ」が、つくづくさびしい話で、読後、寂寥感が残るというのは欠点かなあ。「だんまり」や「土蛍」は、「ああ、よかった」で終わるからいいんだけどね。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

氷姫 カミラ・レックバリ

スウェーデン西海岸の小さな町、フィエルバッカで殺人事件が起きた。被害者は、フィエルバッカで12歳まで過ごし、イエーテボリに引っ越ししていった非常に美しい女性、アレクス。
ライターのエリカは、アレクスが引っ越して行ってしまうまでは、アレクスと大の仲良しだった。両親から県民新聞に掲載する追悼記事を書くように頼まれ、それとは別にアレクスの伝記を書きたいという野心を抱く。
アレクスの両親、夫とともに行ったターヌムスヘーデ警察署で幼なじみのパトリックと再会する。パトリックは刑事になっていた。
エリカとパトリックは急接近。
エリカは、謎の多いアレクスの身辺を探り、パトリックは刑事として事件の真相を探り、アレクスを殺した犯人を追う。


Amazonの『氷姫』のページ

若い女性作家ならではのエリカの心理描写。
そしてファッションやカロリーの取り過ぎを気にしながらおいしい料理を作ることに心を砕いたり。そして、膀胱炎の心配。
この寒い国では女性は風邪をひくことと同じ頻度で膀胱炎を心配しなくてはならないのだろう。消えた少年の登場人物もこの心配をしていた。もう一つ読みかけのスウェーデン推理小説にも出てきたように思うが、確信はない。私自身、この寒い時期、これらの作品を読んでいた日々にちょっとした痛みというか違和感があり、「もしかしてこれは尿道炎?」と思うことがあったので、日本とは遠い、行ったことのない地でありながらリアリティーがあった。
30代で、いろいろできるエリカにはあんまり親しみは湧かないけどね。

エリカよりもパトリックのほうにより好感を覚えた。礼儀正しい態度で人々に接して、捜査の聞き込みにあたり、子ども、赤ん坊にすぐに好かれる。
しかし、都会的、先進的な印象があるスウェーデンだが、田舎は田舎なんだろうなと思った。聞き込みに行く先々でコーヒーやケーキを出され、同僚にエリカとの仲を根掘り葉掘り聞かれるという人間関係の濃さ。

今までヨーロッパの国々って小さいよねって思っていた(チェコとかオーストリアとかベルギーとか小さいじゃん?)けど、スウェーデンはそこそこでかいな。フィエルバッカから、近辺で大きな町、イェーテボリの国際空港まで200キロ余りだそう。あ、Googleマップだと、そんなにないね。
https://www.google.co.jp/maps/dir/Fj%C3%A4llbacka,+%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3/Landvetter+(GOT),+438+80+Landvetter,+%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3/@58.1922434,10.6611125,8z/data=!3m1!4b1!4m13!4m12!1m5!1m1!1s0x46444ab498afaaed:0x2fb535a41099d251!2m2!1d11.2882238!2d58.5997756!1m5!1m1!1s0x464ffa015437846b:0x2460362f259684b3!2m2!1d12.292314!2d57.668799

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真贋 今野敏

警視庁捜査三課の萩尾秀一警部補のシリーズ。
窃盗の常習犯、通称ダケ松が取り調べを受けた際に故買屋の通称八つ屋長治によって大きな取引がありそうだと漏らした。つまり、価値の高い盗品が売り出されると憶測された。そして盗み出される盗品として渋谷のデパートで展示される国宝の焼き物、曜変天目が対象と考えられた。


Amazonの『真贋』のページ

一番は人が死なないところ。
ルパン三世とか名探偵コナンの怪盗キッドみたいな話?警備会社が完璧な警備をして、取り出すとアラートが発生する特製ケースに入れっぱなしで、さあどうなる。

今野氏の茶道のたしなみ、子弟/先輩後輩関係の尊さが組込まれている。
THEME:今野敏 | GENRE:本・雑誌 | TAGS:

消えた少年 アンナ・ヤンソン

スウェーデン、ゴットランド島。観光客で賑わう7月の夏至祭りに近い日。
アンドレアスは、第一次世界大戦中、ゴットランド島沖で座礁したドイツ戦艦、アルバトロス号に夢中という少年。
ホームパーティーで母親と妹とともに出かけた先からいなくなり、姿を消してしまった。
夏の間だけゴットランド島で勤務する警察官のマリア・ヴェーンは、上司や同僚とともに事件を捜査する。


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子育て世代の女たちが中心に描かれている。マリア、アンドレアスの母親であるシャルロッタ、シャルロッタのいとこであるスサンヌ、友達のエルヴィーラ。恋愛、夫婦関係、子どもとの関係、子どもの心配、女同士の関係が綿密に描かれている。
四人の女たちのうち、二人は離婚していて、一人は離婚を考え、もう一人は夫の浮気を疑う。誰一人として幸せな結婚生活を送っていないとはずいぶんシニカルだと思えるが、これは平均的なところなのかもしれない。だからなのかリアルだ。
そのパートナーや元パートナー、あるいは恋愛に絡みそうな男たちは、ほとんどが情けないか暴力的である。

登場人物の心理描写にページが割かれ、その合間に新たな事件が起きていくが、アンドレアスの捜査は一向に進んでいないように思われるというのが斬新。それでも、最後の最後に事件の真相が明かされる。

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THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 | TAGS:

特捜部Q―知りすぎたマルコ ユッシ・エーズラ・オールスン

マルコはゾーラが率いる一族(クラン)でゾーラの命令のもと、スリや物乞いで生活していた。稼ぎの少ない同じ一族の少年がそれをとがめられ折檻されることについて止めるようにゾーラに頼みに行った後、ゾーラがマルコに障がいが残るようなけがをさせるように命令していることを知った。マルコはすぐに一族が住む家から逃げ出した。その途中に一族の重大な秘密を知り、それを知ったゾーラはマルコを見つけ出して殺すように命令した。

一方、コペンハーゲン警察のカール・マークが率いる未解決事件捜査専門チームである特捜部Qでは、外務省上級参事官、ヴィルヤム・スタークの失踪事件を追うことになった。

 
Amazonの『知りすぎたマルコ』検索結果ページ

冒頭から、カメルーンの善良な開発援助プロジェクトのリーダー、ルイ・フォンが殺される。いやあな展開だ。
そして鋭敏で優秀なスタークがフォンの携帯からのショートメッセージから異変を悟り調査をしたところまでは物事が良いほうに向かっているという気持ちの良さを感じながら読んだ。しかし、その上司がフォンの殺害に関わっていて、共謀者がスタークの始末を確約するという流れに、はらはら。さあ、どうなっちゃう?と。

特捜部Qでよく出てくるけど、特に後ろ暗いところがあるわけでもない普通の市民が脅かされて警察には言わないというのが、これでも出てくる。特捜部Qに限らず欧米の小説でよくあるよね。なんで?人々は警察に対する信頼性が低い?犯罪者のことばに惑わされやすい?日本人だったら、「警察に言ったら~の命はない」なんて言われてもたいてい警察に言うよね。

一人になって悪事に手を染めないで前向きに生きようとするマルコ。しかし、ゾーラのクランやプロの殺人者に追われる。マルコを応援しようと思わない人はいないだろう。早く、カール、なんとかしてと願いながら読んだ。

悪事に手を染めた外務省高官やら銀行の幹部は、普通に捕まろうと、そうでなくどうなろうと知ったものではないというところだが、最後は意外な展開だった。

特捜部Qの新メンバー、ゴードン・タイラーは本編からだった、たしか。いいとこのぼんぼんらしい。ローサのことを気に入っている。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

寒椿ゆれる―猿若町捕物帳 近藤史恵

猪鍋
猪鍋で評判の繁盛店、乃の字屋に男が押し入った。男は乃の字屋の店主が自分の父親を殺したのだという。

清姫
安珍清姫の興業期間の最中に、人気歌舞伎役者で清姫役の水木巴之丞が若い娘に襲われた。

寒椿
大店の金貸しに強盗が入り、北町奉行所の同心、大石新三郎が手引きをしたと疑われているという。南町奉行所の同心、玉島千蔭は北町奉行所の与力、浅野に頼まれ、詮議することになった。


Amazonの『寒椿ゆれる―猿若町捕物帳』のページ

猪鍋で、千蔭に見合い話。千蔭はいわばアイドルで作者はずっと独身にするつもりだろうと思っていたのに、これは思い違いかという幕開け。3話通して、見合い相手のおろくが登場し、特に「寒椿」では大活躍。

その他、千蔭の小者の八十吉を始め、父親の千次郎、義母のお駒、巴之丞、利吉、花魁の梅が枝といったいつものメンバー登場。

長編より物足りないのではないかと思ったが、描写の視点がシンプルだし、なじみの人物メインで話が進むので理解しやすい。

それぞれ面白かったが、「寒椿」が特に良かった。それぞれが他者を思う/想う気持ちにきゅんとなった。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |
プロフィール
自分的に人生で一番の読書ブーム到来。 忘れっぽいので、読んだ本のログをとることにしました。 題名だけじゃ、内容を覚えられなくて、読んだことすら忘れるほどの忘れんぼ。
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読み散らかしています。
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