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土蛍 近藤史恵

短編、中編、4点。

むじな菊

いくら美しくたってほいほいと尻尾を振るわけにはいかない。
菊の花びらのように見えたものが、狢の毛並みかもしれないのだから。


だんまり
男が髷を切られるという事件が連続して起きていた。

土蛍
水木巴之丞がいる中村座の芝居小屋で訳者が首吊りをした。

はずれくじ
ついていない男が富くじを買うことになった。


Amazonの『土蛍』のページ

読みやすい。何冊か読んでいない推理小説がある状況で、翻訳物は日本語で読むとは言え、日本人作家の物よりも理解するのに多くの脳力が必要になる。今まで読みやすく面白いと感じた日本人作家のものさえ、うーん高校生の話か…なんて具合。推理小説を読みたいのだけど、なんだかおっくうな気分。
そんなときにおなじみの近藤史恵、猿若町捕物帳シリーズ。
最初は時代小説ということで、とっつきにくかったけど、それはまったくなくなったなあ。

最後の話「はずれくじ」が、つくづくさびしい話で、読後、寂寥感が残るというのは欠点かなあ。「だんまり」や「土蛍」は、「ああ、よかった」で終わるからいいんだけどね。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

寒椿ゆれる―猿若町捕物帳 近藤史恵

猪鍋
猪鍋で評判の繁盛店、乃の字屋に男が押し入った。男は乃の字屋の店主が自分の父親を殺したのだという。

清姫
安珍清姫の興業期間の最中に、人気歌舞伎役者で清姫役の水木巴之丞が若い娘に襲われた。

寒椿
大店の金貸しに強盗が入り、北町奉行所の同心、大石新三郎が手引きをしたと疑われているという。南町奉行所の同心、玉島千蔭は北町奉行所の与力、浅野に頼まれ、詮議することになった。


Amazonの『寒椿ゆれる―猿若町捕物帳』のページ

猪鍋で、千蔭に見合い話。千蔭はいわばアイドルで作者はずっと独身にするつもりだろうと思っていたのに、これは思い違いかという幕開け。3話通して、見合い相手のおろくが登場し、特に「寒椿」では大活躍。

その他、千蔭の小者の八十吉を始め、父親の千次郎、義母のお駒、巴之丞、利吉、花魁の梅が枝といったいつものメンバー登場。

長編より物足りないのではないかと思ったが、描写の視点がシンプルだし、なじみの人物メインで話が進むので理解しやすい。

それぞれ面白かったが、「寒椿」が特に良かった。それぞれが他者を思う/想う気持ちにきゅんとなった。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

にわか大根 近藤史恵

猿若町捕物帳シリーズの中編3本

吉原雀
吉原の遊女が相次いで病死した。

にわか大根
人気を博していた若女方の芝居がにわかにへたになった。

片陰
船芝居の役者が殺された。


Amazonの『にわか大根』のページ

やっぱりこのシリーズは千蔭がヒーローなんだなと今さら気づく。
ストイックで愛想もないし若干鈍感。でも、義侠心があり、困った人を見捨てはしないし、鋭い洞察力を持つ。
吉原の売れっ子花魁や猿若町の人気女方など愛され評価されているけど、それを真に受けないっていうところも魅力のひとつか。

この感じだと、千蔭はずっと独身のままなんでしょうね。エロ愛のエーベルバッハ少佐みたいに。作者自身を含めた女性ファンへの考慮で。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

シャルロットの憂鬱 近藤史恵

共働きの30代の夫婦、真澄と浩輔。23区内の一軒家に住み、日常生活には支障のない健康問題で警察犬を引退した4歳のジャーマンシェパード、シャルロットを飼うことにした。

シャルロットの憂鬱
シャルロットの友達
シャルロットとボーイフレンド
シャルロットと猫の集会
シャルロットと猛犬
シャルロットのお留守番


Amazonの『シャルロットの憂鬱』のページ

見かけと異なり、フレンドリーで若干臆病気味であるほどのおっとりしたシャルロット。良識ある社会生活を送る夫婦。生活の中で、ちょっとした事件が起きる。そして各話の最後には解決する。各話途中には緊張する出来事が起きるが、長く引きずる恐怖はなく楽しく読めるコージーミステリーだ。

土佐犬ミックス、小夏のエピソードが一番良かった。犬の賢さと人間への愛情を感じる展開だったから。

シャルロットが警察官を苦手とするということは、第1話、「シャルロットの憂鬱」で判明するが、その理由はなぞのまま。今後、明らかになるのかな。

キリ子シリーズが終わり、シャルロットシリーズが始まったと考えていいのかな。これは大いに歓迎できる。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

ほおずき地獄 近藤史恵

吉原で幽霊が出るとうわさになった。後には縮緬細工のほおずきが落ちているという。同心の玉島千蔭は調べ始める。そんな折、吉原の茶屋、叶屋の夫婦が殺された。


Amazonの『ほおずき地獄』のページ

吉原、座敷牢、白髪の夜鷹と何とも興味をそそられる素材。しかし、そうそうセクシーなお話しは展開しない。

登場人物は千蔭の父親、千次郎や小者の八十吉はもちろん、歌舞伎役者の水木巴之丞や狂言作者の利吉、吉原の花魁、梅が枝がまた出てきた。

二人も殺されて何だけど、ハッピーエンドの感触。よかった。犯人が意外だった。
THEME:小説 | GENRE:小説・文学 |

アネモネ探偵団3 ねらわれた実生女学院 近藤史恵

細川巴のクラスメートで巴と同じ剣道部員の山城五月の部活の様子が盗撮され、ゴシップ誌に「山城厚生労働大臣の娘は、アイドル並みの美少女」と見出しを打たれて写真が掲載された。
実生女学院では、生徒はグランドに出ることを禁止された。隣接している実生中学からの撮影が疑われ、実生中学の生徒は携帯やカメラを学校に持ってくることを禁止される。さらにカメラが趣味の桑江時生は盗撮者として疑われた。


『アネモネ探偵団3 ねらわれた実生女学院』Amazonのページへ

イラストは、いらなーいと思ったが、これが盗撮のトリックを解く鍵だったりするので重要だった。
桑江と中原は中高年婦人から見て好ましい描かれかたをしているので読んでいて楽しい。
一方、五月が巴の家に泊まることになるのも、主観的に楽しそうで良いなあと思う。
ハッピーエンドのシリーズ作なので安心して読める。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

モップの精は旅に出る 近藤史恵

第一話 深夜の歌姫
英会話学校の生徒が転落死した。

第二話 先生のお気に入り
金髪でハンサムな英会話学校の講師がお気に入りの生徒に対し、その講師のファンクラブの生徒たちがいやがらせを始めた。

第三話 重なり合う輪
糖尿病を煩っているシェアオフィスの仲間の一人が、倒れた。原因は、飲んでいたスポーツドリンクが糖を使っているものとすり替えられていたのを知らずに飲み続けていたことであるように思われた。誰がすり替えたのか。

第四話 ラストケース
キリコの姉が亡くなった。生前のある時期まではキリコと仲の良かったのが、距離を取るようになったまま、その距離を戻すことなく姉が亡くなったものだから、キリコは落ち込んだ。


Amazonの『モップの精は旅に出る』へ

キリコのシリーズ最後の本。今までどおり、各話、キリコが活躍、それを他社が綴る形式。キリコがキリコ自身の問題を解決して幕を閉じる。

ちょっと寂しいけど、また別の主人公で近藤さんのお話を読めるなら、それでOK。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳 近藤史恵

江戸で人気歌舞伎役者、巴之丞がしているものと同じ物として売り出されている帯揚げで若い娘が殺された。同様に殺された娘が出てきて連続殺人事件になった。


巴之丞鹿の子―猿若町捕物帳

選んで時代小説を読むのは初めて。
近藤作品、ほぼ読み尽くしてしまったから。

歌舞伎役者が出てくるっていうことだし、今泉シリーズみたいに読めるかな…と期待して。(しかし、そもそも歌舞伎物はあまり得意じゃないんだけどね)
八丁堀、吉原ってことで、土地としてはなじみやすいかな。そこそこ近所で。
結果的には、近藤作品だから読めましたという感じでしたね。
トーンとして今泉作品に近い部分もあるような気がする。盛り上げ方とか。
まあ、わからない言葉とか出てきて、辞書を引くことなくわからずじまいで読んだ。(ある程度理解できる)外国語の本を読んでいるみたいなものだと考えて。
トリックもなかなか本格的でした。

ハッピーエンドで読後感も良し。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

この島でいちばん高いところ 近藤史恵

女の子だけで夏休みに海水浴の旅行にきた少女たち。日帰りで無人島のビーチに足を伸ばしただけのつもりだったのに、夕方の帰りの船に乗り遅れてしまう。

表紙に「推理小説」と書かれているけれど、むしろサスペンスものかなあ。
でないと、問題の人物が少女たちのひとりに最初に接触したときの行動とその後の行動の説明がつかない。(少なくとも私には)
さらにいうと、ミステリーやサスペンス以上に、少女たち一人一人の心の描写が優れている。すぐにばれるような嘘をつくってそういうことかと腑に落ちる。それぞれの少女のアイデンティティ付けとなる記述があり、それが無人島に残されて恐怖にさらされた少女たちの行動に結びつく。

『この島でいちばん高いところ』のアマゾンのページへ
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |

モップの精と二匹のアルマジロ 近藤史恵

キリコは、キリコの評判を知った女性から旦那さんの身辺調査を依頼された。その対象は越野友也。モデルのようにかっこいい男性で、キリコの夫、大介と同じビルに勤めていた。友也が会社の帰りに中野のマンションに入っていくことをキリコが突き止めた矢先、友也は大介の目の前で交通事故に遭い、過去3年の記憶を失ってしまう。


モップの精と二匹のアルマジロ

今までのシリーズで一番面白かった。
長編で無理のない話運び、内省的で人の良い大介が語り手になっている、自分が好きな話題を扱っている、というところ。あと悪い人が出てこなかったのもよかった。誰も話の進行の中では死ななかったし。そして最近の近藤作品が持つリズム。段落の終わりに差し込まれている、金言のような台詞。
クライマックスには、泣いた。
THEME:ミステリ | GENRE:小説・文学 |
プロフィール
自分的に人生で一番の読書ブーム到来。 忘れっぽいので、読んだ本のログをとることにしました。 題名だけじゃ、内容を覚えられなくて、読んだことすら忘れるほどの忘れんぼ。
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読み散らかしています。
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